綿布団の楽しみ方
昔ながらの綿のお布団、中高年の方なら馴染みのある「お布団」だと思いますが、中には「今まで一度も使った事がない」と、言われる方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、「綿布団」をご存知ない方向けに、「綿ふとんの楽しみ方」をご紹介いたします。
1、綿わたの魅力
「かぶると暑くて、めくると寒い」そんな経験はありませんか?
就寝時、お布団の中に湿気がこもると「ムレ感」で暑く感じてしまいます。
綿わたは、お布団の中の湿気を上手に吸ってくれる天然の素材です。
ずーとかぶっていても快適なのが、植物天然素材「綿」の魅力です。
いつも快適…その訳は?
①ムレ感がない
わたの繊維は、管を押し潰したような形の「中空繊維」になっているので、吸湿性が抜群で、ムレ感がありません。寝ている間にジワッと出る、寝汗をゆっくりと吸い取ってくれるので、とても爽やかです。
②弾力性があります
綿の繊維を拡大すると、繊維1本1本に天然の撚り(ヨリ)があります。このヨリが体を優しく包み込んだり、力強く支えてくれます。
綿繊維の形態(左図:側面・右図:断面)
③刺激がほとんど無い
綿の繊維は、先が丸くなっているのでチクチクとする刺激が無く、また、空気が乾燥するとパチパチとおきる静電気もほとんど起きないので、デリケートなお肌の方でも「やさしく、やさしく」包んでくれます。
2、綿わたの種類
当店工場で、原綿わたを精製して布団綿を作っています。原綿の種類としては主に…
原綿(インド綿)
米綿(アメリカ綿)…繊維が細くて長く柔らか(主に掛布団に使用)
メキシコ綿 …米綿より細くて柔らか(掛布団や肌布団に使用)
インド綿 …繊維が太くて短い(敷布団や座布団に使用)
アッサム綿 …インド綿の一種で、従来のインド綿より硬くて弾力性がある
(高品質の敷布団に使用)
ボンネル綿 …いろんな種類のワタが混綿になっている(打ち直しの足し綿などに使用)
ポリエステル綿 …上記の綿わたと混綿するのに使用
(製作する布団の種類に合わせて様々な混綿を作ります)
布団綿の製綿(マル井ふとん店 製綿工場より)
一口に「綿」と言っても、さまざまな種類があります。当店では、独自の混綿技術で製綿することで、掛布団や敷布団に最適な、柔らかさ、気持ちよさ、また、へたりにくい布団綿に加工しています。
3、手作りだから出来る工夫
機械で作る敷布団は、厚さが均一にしか作れませんが、手で作る敷布団は、特に体圧がかかる肩、腰部分には厚めに中綿を入れて作ります。
こうする事によって、毎日使用しても腰や肩の部分のへたりが軽減し、快適にお休みいただけます。これは、手作りにしか出来ないひと工夫です。
4、こだわりの側生地
側生地にも良質な綿100%の生地を使用します。特に「新あられ」や「ゆめしま」には、従来のサテン生地より通気性がある荒目のドビー織の生地を使用しているので、より綿の良さを実感してもらえます。
また肌布団には、更に通気性と柔らかさと強さを兼ね備えたダブルガーゼ生地を使用しています。
通気性のあるドビー織の生地
ダブルガーゼ生地
5、綿布団の使い方(楽しみ方)
綿布団を、気持ちよく使い続ける方法をご紹介いたします。
①綿布団の表裏は?
掛布団は、綴じ糸の出ている方が上になり、綴じ糸が出ていない方を身体に接するよう使います。
敷布団は両面使えますが、綴じ糸が出ている方が床面、出ていない方に身をのせる(接する)ように作っています。
②こまめな天日干しで、寝心地がさらにアップ!
寝ている間にお布団が吸った湿気は、自然に放出されますが、太陽に干すと、さらに繊維が乾いてふっくら復元します。
特に、干した後の「温かさ」プラス、あの香しい「おひさまの匂い」が好き!と言われる方も多いはず。この癒される香りと温もりは、綿のお布団でしか味わえない心地よさです。
③天日干しは片面だと片手落ち…
太陽の光(紫外線)は、とても殺菌効果が高いので、天日干しする時は、裏表両面を天日干しして下さい。片面2時間ぐらいを目安に、裏表とも日光に当てるよう心がけて下さい。
④布団叩きは、払うように…
お布団を干した時、ほこりを払うために、バシバシと力を込めて叩いてしまうと、中綿も側生地も傷ついてしまいます。側生地のほこりを軽く払う程度にとどめましょう。
⑤布団カバーは綿100%の素材がおすすめ…
布団カバーを使うと、中綿や側生地の汚れや傷みを軽減させることが出来ます。
またカバーの素材も、綿100%のものを選ばれると吸湿性が損なわれず快適におやすみ頂けます。
⑥干しても布団が膨らまなくなったら…
布団を干しても膨らまなくなってきたら、中綿が汚れたきた証拠です。使用条件にもよりますが4~5年を目処にメンテナンス(打ち直しなど)をおこない、中綿や側生地の汚れを落とすと、ずっと快適にご使用頂けます。
…但し、丸洗い(水洗い)をすると、中綿が硬くなりますので、ご注意下さい。
6、はじめの一枚
綿の良さを味わうなら、先ずは、「綿の敷布団」からお試し下さい。
敷布団に体を乗せた時の弾力性は、硬すぎず、柔からすぎない絶妙な硬さで、体と敷布団との接地面にムレ感がありません。
化学繊維やウレタン系などのマットレス素材や敷布団では味わえない、自然に包まれたような、とても優しい寝心地です。
若年層の、寝汗が多い方はもちろん、中高年層の方々から、「いろいろ敷布団を使ったけれど、やっぱり綿の敷布団が一番らくで寝やすい!」というお声もたくさん頂いています。
綿のお布団に関する事は、ぜひマル井ふとん店でご相談してみて下さい。
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