GORE羽毛布団と一般的な羽毛布団は何が違う?
―羽毛布団を買い替える前に知っておきたい選び方―
羽毛布団を新しく買うなら、暖かさはもちろん、できるだけ長く、気持ちよく使えるものを選びたいですね。
ところで、羽毛布団には、一般的な羽毛布団とは少し違う構造を持つ「GORE(ゴア)羽毛布団」があるのをご存じでしょうか。
見た目は普通の羽毛布団とほとんど変わりません。
でも、羽毛を包んでいる「側生地」には、大きな違いがあります。
その違いは、中の羽毛をきれいな状態に保ちやすいことや、蒸れにくさなど、長く使ううえでの快適さにもつながっています。
今回は、GORE羽毛布団の仕組みと、実際にお使いいただいたお客様の声、そして当店で取り扱っている商品をご紹介します。
大きな違いは、羽毛を包む「側生地」にあります
羽毛布団の中に入っている羽毛を包む布を「側生地」と呼びます。
一般的な羽毛布団にも、羽毛が吹き出しにくいよう加工された側生地が使われています。
一方、GORE羽毛布団では、側生地に「ePTFEメンブレン」と呼ばれる特殊な薄い膜を組み合わせています。

構造イメージ
この膜には、ホコリや花粉などが布団の中へ入りにくく、湿気は外へ逃がしやすいという特徴があります。
つまり、中の羽毛をできるだけ汚さず、きれいな状態に保ちながら使えるように考えられた羽毛布団なのです。
店頭でGORE羽毛布団をご説明すると、お客様が特に関心を示されるのが、この「中の羽毛が汚れにくい」という点です。
羽毛布団は何年も使うものだからこそ、購入するときの価格だけでなく、長く使う間のことも考えて選びたいですね。
GORE羽毛布団の4つの特徴
メーカー資料では、GORE羽毛布団の特徴として、次の4つが紹介されています。
- 防塵性: ホコリや花粉、ダニなどが布団の中へ入りにくい
- 透湿性: 布団の中の湿気を外へ逃がしやすく、蒸れにくい
- 保温性: 暖かさを保ちやすい
- 軽量性: 軽量な側生地を使用できる
これらは、GORE羽毛布団に使われている特殊な側生地の特徴です。
実際の羽毛布団の暖かさや重さ、掛け心地は、中に入っている羽毛の種類や量、キルトの構造などによっても変わります。
水を通しにくいのに、蒸れにくいのはなぜ?
「水を通しにくいのなら、逆に蒸れそうだけど?」
そう思われるのも無理はありません。
GOREの膜は、液体の水を通しにくい一方で、水蒸気は通す構造になっています。
そのため、布団の中の湿気を外へ逃がし、蒸れ感を抑えやすいのが特徴です。
羽毛布団の暖かさは大切ですが、寝ている間に蒸れて不快に感じるようでは、気持ちよく眠れません。
暖かさと同時に、湿気の逃がしやすさにも目を向けていただきたいと思います。
暖かさの感じ方は、人によって違います
以前、GORE羽毛布団をご購入いただいたお客様から、使い始めて間もないころ、
「今まで使っていた羽毛布団の方が暖かく感じる」
と言われたことがありました。
私は、それまで使っていた羽毛布団との蒸れ感の違いが、暖かさの感じ方に影響しているのではないかと考えました。
そこで、GORE羽毛布団は湿気を逃がしやすく、蒸れ感が少ないことや、その違いが掛け心地にも関係することをお話ししました。
その後、1~2週間ほど経ってからお尋ねすると、
「今は快適に暖かく感じるようになった」
と話してくださいました。
最初は以前の羽毛布団の方が暖かく感じられたものの、使い続けるうちに、GORE羽毛布団の掛け心地にも満足していただけたようです。
このように、羽毛布団の暖かさは、蒸れ感の違いによっても感じ方が変わります。
羽毛布団を選ぶときには、暖かさだけでなく、蒸れにくさにも目を向けていただきたいと思います。
側生地の柔らかさも、羽毛布団の掛け心地に関係します
羽毛布団は、中の羽毛がふくらみ、空気を含むことで暖かさを保っています。
実は、この羽毛のふくらみには、側生地の柔らかさや重さも関係しています。
同じ羽毛を使っていても、側生地が硬く重いと、羽毛のふくらみを妨げることがあります。
一方、柔らかく軽い側生地は、羽毛がふくらむのを妨げにくく、本来のふくらみを生かしやすくなります。
また、柔らかい生地は身体の形に沿いやすいため、掛けたときのフィット感にも違いが出ます。
当店では、綿100%の側生地を使ったGORE羽毛布団と、リヨセルを組み合わせた側生地を使ったGORE羽毛布団を取り扱っています。
実際に触ってみると、リヨセルを使用した生地は、しなやかで柔らかく感じられます。
また、当店には、GORE寝装用ファブリクスと一般的な側生地を触り比べられるサンプルもあります。

店頭で触り比べられる、GORE寝装用ファブリクスと一般的な側生地の比較サンプル
生地の柔らかさや手触りは、写真や品質表示だけではなかなか伝わりません。
実際に触り比べてみると、側生地にも違いがあることを感じていただけると思います。
実際のGORE羽毛布団を見てみましょう
GORE羽毛布団といっても、すべて同じではありません。
中に入っている羽毛や側生地、キルトの構造によって、それぞれに特徴があります。
当店で取り扱っている2つの商品をご紹介します。
綿100%の側生地を使ったGORE羽毛布団

こちらは、ハンガリー産ホワイトダックダウン90%、充填量1.0kgの商品です。
綿100%の側生地に、GOREの特殊な膜を組み合わせています。
リヨセルを使ったGORE羽毛布団

こちらは、フランス産プレミアムダックダウン95%、充填量1.0kgの商品です。
側生地にはリヨセル65%・綿35%を使用し、GOREの特殊な膜を組み合わせています。
同じGORE羽毛布団でも、羽毛の品質や側生地の風合いは異なります。
また、当店ではグース羽毛を使用したGORE羽毛布団も取り扱っています。
羽毛布団を選ぶときは、まず、どの程度の暖かさが必要なのかを考えることが大切です。
そのうえで、羽毛の種類や量、キルトの構造を確認し、実際に掛けて側生地の柔らかさや身体へのフィット感を確かめてみてください。
さらに、中の羽毛をできるだけ汚さず、長く使いたいという方には、GORE羽毛布団の特徴も選ぶ際の大切なポイントになります。
長く使う羽毛布団だからこそ
以前、メーカーから約10年間使用したGORE羽毛布団の中の羽毛サンプルをいただいたことがあります。
実物を見ると、長く使われた羽毛にも白さがあり、ふくらみも残っているように見えました。
もちろん、これは一つの使用例で、すべてのGORE羽毛布団が同じ状態を保てるというわけではありません。
それでも、約10年間使われた羽毛の実物を見ることで、GORE羽毛布団の防塵性が、長く使ううえでどのような意味を持つのかを考えるきっかけになりました。
このサンプルについては、前回の記事でもご紹介しています。
【前回記事「羽毛布団を買い替えるとき、何にお金を払うのか?」へ】
GORE羽毛布団のお手入れは?
GORE羽毛布団は、特殊な膜によって中の羽毛が汚れにくい構造になっています。
ただし、側生地の表面には汚れが付くため、カバーを使用し、定期的に干すなどの日頃のお手入れは必要です。
また、GOREの特性上、一般的な羽毛布団のように中の羽毛まで水を浸透させて洗うことは難しいとメーカーから説明を受けています。
洗濯やお手入れについては、商品の取り扱い表示をご確認ください。
一般的な羽毛布団とGORE羽毛布団、どちらを選ぶ?
一般的な羽毛布団にも、品質の良い羽毛や軽い側生地を使った、心地よい商品があります。
羽毛そのものの品質や予算を優先するなら、一般的な羽毛布団も十分に選択肢になります。
一方、中の羽毛をできるだけきれいに保ちながら、長く使いたい方や、蒸れにくさを重視したい方には、GORE羽毛布団の特徴が魅力になります。
どちらがよいかは、羽毛布団に何を求めるかによって変わります。
暖かさ、軽さ、側生地の柔らかさ、長く使うことへの考え方、そしてご予算。
それぞれを比べながら、ご自身に合った一枚を選んでいただきたいと思います。
実際に触れて、納得しながら選んでいただきたい
ここまでGORE羽毛布団の特徴をご紹介してきましたが、羽毛布団は、写真や品質表示だけでは分からない部分も多い商品です。
例えば、側生地の柔らかさや、実際に掛けたときの身体への沿い方。
同じように見える羽毛布団でも、触れたり掛けたりすることで、違いを確かめられます。
当店では、GORE寝装用ファブリクスと一般的な側生地の比較サンプルをご用意しています。
また、実際の商品に触れていただきながら、羽毛の種類や側生地、キルトの違いについてもご説明しています。
もちろん、短時間の確認だけで、一晩使ったときの暖かさや蒸れにくさまで分かるわけではありません。
そのため、メーカー資料やこれまでのお客様の使用感もお伝えしながら、一緒に考えていきたいと思っています。
「そろそろ羽毛布団を買い替えたい」
「GORE羽毛布団は気になるけれど、普通の羽毛布団とどう違うのだろう?」
そんな方は、ぜひ一度、当店で実際の商品や生地サンプルを触り比べてみてください。
すぐに購入を決めるのではなく、まずは違いを知っていただくだけでも結構です。
それぞれの特徴をご説明しながら、ご希望やご予算に合った羽毛布団選びをお手伝いいたします。
羽毛布団は、長く使うものです。だからこそ、実際に触れて、納得して選んでいただきたいと思っています。

マル井ふとん店(滋賀県東近江市)
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