見た目は同じなのに、なぜ値段が違う?羽毛布団の価格差
9月も半ばを過ぎようとしています。
まだ暑い日は続いていますが、朝晩には少しずつ秋の気配を感じるようになり、そろそろ冬の寝具のことも気になり始める頃です。
店頭で羽毛布団をご覧いただいていると、ときどきこんなことを聞かれます。
「羽毛布団って、見た目は同じようなのに、どうしてこんなに値段が違うの?」
確かに、並んでいる羽毛布団を見比べただけでは、その違いはなかなか分かりません。
商品についている表示を見ると、
「ダウン90%」
「ダウン93%」
「ダウンパワー400dp以上」
など、いろいろな数字が書かれています。
「じゃあ、90%と93%の違いで値段が変わるの?」
と思われるかもしれませんが、実はそれだけではありません。
今回は、当店に実際にある羽毛布団も例にしながら、羽毛布団の値段は、どこで違ってくるのかを一つずつ見てみたいと思います。

どこで変わる?その1|羽毛の種類
まず違うのが、中に使われている羽毛です。
羽毛布団には、ダック(あひる)の羽毛を使ったもの、グース(がちょう)の羽毛を使ったものがあり、「○○産」といった産地の表示を目にすることもあります。
ただ、ここで気をつけたいのは、
「グースだから良い」
「ダックだから良くない」
と、名前だけでは決められないことです。
同じダックでも羽毛の品質には違いがありますし、グースもすべて同じではありません。
ですから、羽毛の種類は値段が変わる一つのポイントですが、ここだけを見て決めることはできません。
どこで変わる?その2|羽毛の品質
次に見ていただきたいのが、商品についている「ダウン90%」「ダウン93%」「ダウン95%」といった表示です。
これは、中に入っているダウンとフェザーの割合を表しています。
当店では昔から寝心地を考えて、ダック90%以上を一つの基準として羽毛布団を扱ってきました。
ただ、
「90%より93%」
「93%より95%」
と、この数字だけを比べればいいわけではありません。
例えば、現在店頭にある羽毛布団を見てみると、
ダック90%で350dp以上、
ダック93%で400dp以上、
プレミアムダック95%で440dp以上、
という違いがあります。

この「dp(ダウンパワー)」は、羽毛がどれくらいふくらむ力を持っているかを見る一つの目安です。
ですから、「ダウンが何%入っているか」と一緒に、その羽毛がどれくらいふくらむのかも見ておきたいところです。
そしてもう一つ。
羽毛の品質の違いは、買ったときの暖かさや軽さだけでなく、長く使ったときのふくらみの持続にも関係します。
羽毛布団は何年も使うものです。
価格を比べるときには、
「この布団を、どれくらい長く使いたいのか」
ということも、一緒に考えてみてください。
これも価格差を見るうえで、大切なポイントです。
ダック90%・ダック93%・グース93%の特徴については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。
→「どれが自分に合う?ダック90%・ダック93%・グース93%・羽毛掛布団の特徴とおすすめ」
どこで変わる?その3|羽毛の充填量
では、値段の高い羽毛布団ほど、中に羽毛がたくさん入っているのでしょうか?
実は、そうとも限りません。
例えば当店にあるダック90%・350dp以上の羽毛布団には、羽毛が1.3kg入っています。
一方、プレミアムダック95%・440dp以上の羽毛布団は1.2kgです。
「あれ? 値段の高い方が羽毛が少ないの?」
と思われるかもしれません。

ここが羽毛布団の少し分かりにくいところです。
ふくらむ力の高い羽毛なら、少ない量でもボリュームを出しやすいため、必要な暖かさを考えながら、布団を軽く仕上げることもできます。
ただし、
「ダウンパワーの数字が高いから、羽毛量は少なくても大丈夫」
と、数字一つだけで判断するのも違います。
どれくらいふくらむ羽毛を、どれくらい使っているのか。
ダウンパワーと充填量は、合わせて見ていただきたいところです。
どこで変わる?その4|側生地
羽毛布団というと、どうしても中の羽毛に目が向きます。
でも、実際に掛けてみると、羽毛を包んでいる「側生地」も寝心地に関係してきます。
例えば、綿などの天然素材は寝ている間の汗や湿気を吸いやすい反面、生地によっては少し重さが出ます。
一方、ポリエステルを使った生地は軽く仕上げやすい反面、春や秋などには蒸れ感が気になる方もあります。
当店にも、綿100%のものや、天然素材とポリエステルを組み合わせたものなどがあります。
ですから、
「綿だから良い」
「軽いから良い」
と単純に決めるのではなく、
軽さを優先したいのか。汗や湿気への対応、掛け心地を大切にしたいのか。
そんなところも考えて選んでいただきたいと思います。
中の羽毛だけではなく、側生地も羽毛布団の使い心地を決める大切な部分です。
どこで変わる?その5|キルト
もう一つ、見ただけでは分かりにくいのが、羽毛布団の中の作りです。
羽毛を入れる部屋の作り方を「キルト」といい、当店の商品にも立体キルト、ツインキルト、HMツインキルトなどがあります。
「キルトなんて、そんなに違うの?」
と思われるかもしれません。

でも、羽毛をどのように区切り、どのようにふくらませるかによって、暖かさの保ち方や身体への沿いやすさなども変わってきます。
つまり羽毛布団は、単に「羽毛を生地の中に詰めたもの」ではないんですね。
どんな羽毛を、どれくらい使うのか。
どんな生地で包むのか。
そして、どんな構造で仕立てるのか。
そうしたものが組み合わさって、一枚の羽毛布団ができています。
だから、値段だけを比べても分かりにくい
例えば、現在当店にある羽毛布団でも、
ダック90%・350dp以上・1.3kgのものもあれば、プレミアムダック95%・440dp以上・1.2kgのものもあります。
見た目は同じような羽毛布団でも、一つずつ見ていくと、羽毛の種類や品質、充填量、側生地、キルトなど、いろいろなところが違っています。
ですから、
「ダウン93%だから、このくらいの値段」
というように、一つの数字だけで価格を判断することはできません。
これは、ゴア羽毛布団など機能性を持たせた羽毛布団でも同じです。
同じタイプの商品であっても、中に使われている羽毛や充填量、キルトなどが違えば、それぞれ特徴も価格も変わってきます。
では、自分にはどの羽毛布団が合うのでしょう?
ここまで読んで、
「値段が違う理由は分かった。でも結局、私はどれを選べばいいの?」
と思われるかもしれません。
そんなとき、私はまず、
「次の羽毛布団に、何を求めていますか?」
とお聞きします。
とにかく暖かいものが欲しい。
暖かさは欲しいけれど、できるだけ軽い方がいい。
汗や蒸れが気になる。
できれば長く使いたい。
今使っている羽毛布団が重く感じる。
そして、どのくらいの予算で考えているのか。
人によって答えは違います。
だから、価格の高い羽毛布団が、すべての方に必要なわけではありません。
大切なのは、値段だけを見て「高い」「安い」と判断することではなく、
「なぜ、この値段なのだろう?」
と違いを知ったうえで、
「その違いは、自分に必要なのかな?」
と考えることだと思います。
羽毛布団の商品表示には、いろいろな数字が並んでいます。
でも、数字だけを見て迷ったときには、まず、
「今使っている羽毛布団で、何か困っていることはありませんか?」
そこから考えてみてください。
寒いのか、重いのか、蒸れるのか、それとも長く使って傷んできたのか。
そして、次の羽毛布団ではどうしたいのか。
そこが分かってくると、自分に必要な羽毛布団も少しずつ見えてきます。
値段から選ぶのではなく、自分に必要なものから選ぶ。
それが、自分に合った羽毛布団を選ぶ一番の近道だと思います。
羽毛布団選びで迷われたら
「今使っている羽毛布団が自分に合っているのか分からない」
「買い替えるなら、どんなものを選べばいい?」
「この価格の違いは、自分に必要なの?」
そんな疑問がありましたら、お気軽にご相談ください。
今お使いの羽毛布団で困っていることや、次の布団に求めていることをお聞きしながら、一緒に考えさせていただきます。
見るだけ、聞くだけでも大丈夫です。

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